訪問看護と認知症ケアの実践
2024/09/20
こんにちは!ライフ訪問看護ステーション事務長の小高です。
いつもコラムをみていただき、ありがとうございます!まずはじめに、皆さまにホームページからの応募限定で受けられる、看護師さんのための特別な福利厚生制度についてご紹介をさせていただきます☆
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※美容機器につきましては今後新しい機械を定期的にアップデートしていく予定です!
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高齢化社会の進行に伴い、日本では認知症が深刻な課題となっています。認知症患者の増加は、訪問看護師が日常的に対応する可能性の高い問題となりつつあります。本コラムでは、訪問看護師が知っておくべき認知症の種類と、それに対する適切なケアについて振り返りながら、認知症患者への支援の重要性を考えます。
認知症増加の背景
認知症の増加にはいくつかの要因が関与しています。まず、高齢者人口の増加が挙げられます。2025年には日本の5人に1人が65歳以上になると予測されており、特に95歳を超えると、男性の50.6%、女性の83.7%が認知症を発症する可能性があると言われています。また、認知症と診断される前段階でも、加齢に伴う認知機能の低下が顕著であり、早期からの介入が求められます。
ライフスタイルの変化も、認知症の発症に影響を与えています。不規則な食事、運動不足、ストレスなど、現代の生活習慣が認知症リスクを高めており、生活習慣病との関連も指摘されています。さらに、遺伝的な要因も無視できません。特定の遺伝子の変異が認知症発症に関連していることが明らかにされており、訪問看護のアセスメント時には家族歴の確認が重要です。
認知症の種類
認知症は、原因疾患や状態によって主に4つの種類に分類されます。
1.アルツハイマー型認知症
認知症全体の70%を占めるアルツハイマー型は、アミロイドβというたんぱく質の蓄積と神経細胞のたんぱく質異常が原因で、脳の伝達が阻害され、認知機能に影響を与えます。糖尿病や高血圧などの生活習慣病がリスクを高める要因となります。
2.血管性認知症
アルツハイマー型に次いで多いのが血管性認知症で、脳血管障害が原因で発症します。脳梗塞や脳出血などにより脳の一部が壊死し、その部位に応じて症状が異なります。高血圧や糖尿病が原因となるため、生活習慣病の管理が重要です。
3.レビー小体型認知症
レビー小体というたんぱく質の異常な集まりが特徴で、注意力の低下や視覚的な幻覚、運動機能の低下が主な症状です。パーキンソン病などの併発が見られることもあります。
4.前頭側頭型認知症(FTD)
前頭葉や側頭葉の神経細胞が委縮することで発症し、人格や社会的行動に変化が現れます。初期には記憶や言語障害が目立たないため、見逃されやすいことがあります。
認知症ケアのポイント
訪問看護師が認知症患者をケアする際には、いくつかの重要なポイントに注意が必要です。
1.処方薬の確認
認知症の進行を抑える薬が登場しており、薬の管理は重要です。家族が同居している場合は協力を仰ぎ、独居の場合は訪問ごとに薬を渡すなど、地域包括ケアシステムの視点で薬局や他の医療機関と連携することが求められます。
2.栄養状態の管理
食事の管理が難しい場合、訪問看護師が栄養状態を評価し、食事の内容や水分量をチェックします。食材の状態も確認し、賞味期限切れや腐敗した食品の処分を行います。
3.清潔の維持
認知症が進行すると、整容が難しくなります。訪問時に洗面や入浴の状況を観察し、必要に応じて訪問介護と連携して清潔を保つケアを提供します。
4.不安の聴取
認知症患者は自身の不安をうまく表現できないことがあります。訪問看護師は、患者の言動を観察し、家族とも連携して不安を汲み取る必要があります。否定せずに患者のペースに合わせた対応が重要です。
5.安全対策
認知症患者の環境には、火気や戸締りの確認など、基本的な安全対策が必要です。訪問看護師は、ヘルパーとの連携を強化し、患者が安全に生活できる環境を整えます。
まとめ
認知症は、誰もが避けられない可能性がある問題です。寿命が延びる中で、認知症と向き合うことは避けられない課題となっています。訪問看護師としては、患者の尊厳を守り、可能な限り自分らしい生活を送れるよう支援することが求められます。認知症ケアを通じて、患者の尊厳を守る役割を果たす訪問看護師の重要性は、これからも増していくことでしょう。
このコラムが、訪問看護師の皆さんの認知症ケアの一助となり、患者の生活の質向上に貢献できることを願っています。
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