訪問看護師さん必見★慢性腎不全のケア
2024/05/02
こんにちは!ライフ訪問看護ステーション事務長の小高です。
いつもコラムをみていただき、ありがとうございます!
訪問看護で出会う様々な病気の中の1つに「腎不全」があります。この疾病は長い年月を経て顕れることが多く、訪問看護のように長くお一人のご利用者さまに寄り添っていると、途中からその症状に対応する場合もあります。
そこで今回は、腎不全の中でも特に長くケアを必要とする、「慢性腎不全」に焦点を当てていきたいと思います!
慢性腎不全とは
慢性腎不全とは、何らかの原因で慢性腎臓病になり、徐々に腎機能が低下し、正常時の30%以下になっていしまった状態のことを言います。
腎機能の回復は見込めず、さらに機能が低下すると末期腎不全(腎臓のろ過能力が15%未満)へと進行します。
※腎機能が低下した方は、尿の濃縮機能が低下するため夜間多尿となり、さらに進行すると尿量が低下します。
腎機能は加齢によって低下するため、2025年には団塊の世代と呼ばれる年代の方が全員75歳以上になるということもあり、慢性腎不全の患者数もピークに近くなるのではないかと推測されます。それに伴い、人工透析を受けている患者の数も同じくピークを迎えると言われています。
訪問看護でのケア
訪問看護で念頭に置かれるのは保存的療法です。進行度によって異なりますが、基本は食事制限、内服治療、透析、腎移植などとなります。それらを具体的な項目落とし込むと以下のようになります。
①食事制限
腎機能が低下する原因は、腎臓そのものではなく原因疾患が他にある場合があります。特に糖尿病や高血圧を発症している場合は対処が必要です。具体的には、肥満気味であれば減量、喫煙者であれば禁煙など生活習慣の改善 、減塩(6g/日未満)・タンパク制限などの食事療法 、厳格な血圧コントロール(130/80mmHg以下)が挙げられます。
この時、ご利用者さまセルフマネジメント能力を伸ばせるよう、退院後や初期の段階で知識レベルを上げられると良いでしょう。
②内服治療
生活習慣の改善に努めても十分な成果が得られない場合は、薬による血圧、血糖、血中脂質のコントロールが必須です。しかし、薬剤には便秘の副作用を持つ物が多いため、その点も含めてご利用者さまにお伝えし、その後も注意深く観察します。
③血液透析療法
生活習慣や内服薬を経て腎臓の機能が30%以下になった場合は血液透析療法受けることになります。シャント造設後に訪問看護が導入されるケースもあります。血液透析療法の実施状況(実施日、透析時間、除水量)と身体症状(尿毒症、不均衡症候群、めまい、血圧低下、悪心・嘔吐、倦怠感)の有無を把握します。
この段階は腎不全末期であるため、出現した症状には薬物療法などが主に行われます。ご利用者さまのお話しによく耳を傾け、過不足ない対応を心がけます。
④腹膜透析療法
腹膜透析療法は、自己管理行動の適切な実施が必要とされるため、比較的若く自立した在宅療養者が多いことが一般的です。
訪問看護事業所、ステーション内でも情報をしっかりと共有し、腹膜透析療養生活に必要なセルフマネジメント(腹膜カテーテルの管理、腹膜透析回数・時間、食事療法、服薬管理)を評価します。また、物品の補充も担うことがあるので必要なものが何なのか、確認しておきます。
⑤腎移植
移植後は、健常な方にほぼ近い生活を送ることができます。しかし、移植腎が機能している間は拒絶反応を抑えるため、免疫抑制剤という薬を飲み続ける必要があります。
訪問看護では予後での関わりが考えられます。ご利用者さまには、知識を付けていただき、セルフケアを充実させます。引き続き腎臓の負担を軽減するよう、食事療法や生活指導を行います。
まとめ
訪問看護では、こうした不可逆的な状態のご利用者さまとお会いすることがあります。その時にどう寄り添えばよいのか、そして、その方の望んでいることは何なのか、訪問看護ではじっくりと向き合うことができます。どんな病気を抱えていても自分らしく過ごせるよう人を支えたいと考えている方にはピッタリのお仕事です!
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さいごに
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私たちのステーションは、クリニックと連携しているのでそこも魅力の一つになります。
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情報交換もしていくので、看護師さんのスキルアップにも繋がります。
訪問看護師として、また、この福利厚生をふんだんに利用して、充実した時間を一緒に過ごしませんか?
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