訪問看護師に求められる基本的なコミュニケーションスキルとは?
2024/05/16
こんにちは!ライフ訪問看護ステーション事務長の小高です。
いつもコラムをみていただき、ありがとうございます!
コミュニケーションスキルと聞いて、あなたはどんなものを想像されますか?
人によって、それは話すことだったり聞くことだったりするのかもしれません。では、訪問看護に当てはめた時は、どんなことを思い浮かべますか?
今回は、訪問看護師が心掛けたいコミュニケーションスキルについてのまとめです。答え合わせもかねて、是非ご覧ください!
聴くための準備をする
コミュニケーションとは、ただ「話す」だけではなく「伝える」そして「受け取る」ことが大切です。そして、この時には周囲の環境も整える必要があります。
病状や不安を訴えることは、非常にプライベートな会話であることを念頭に、ご利用者さまの心理的な抵抗感があることを理解しましょう。
訪問看護では、基本的にご自宅伺って話を聞くことになりますので、ご利用者さまが一番落ち着いてお話が出来る時間で約束をとると良いでしょう。例えば、昼食真っただ中の忙しないお時間や、ご家族の帰宅が重なる時間帯を避けるなどの配慮が望ましいです。
環境を整えることは、ご利用者さまにとっても訪問看護師側にとっても、「話しやすく」・「聞きやすい」非常にメリットのあることです。この点は、初めてお会いするご利用者さまでも、お付き合いの長いご利用者さまでも同じです。
次にコミュニーケーションスキルについてご紹介します!
①現状の理解と問題の明確化して説明するスキル
聴く準備が整ったら、次は現状の理解と問題の明確化に入ります。
ここで大切なのは、訪問看護師には専門的な知識があり、今後どのようなケアを行うか把握できている一方、ご利用者さまは専門家ではなく、今後の見通しも立っていない状態である点を把握することです。
知識の差があると理解していれば、専門用語や解説を省くことなく分かりやすい説明を行えます。この時、一方的に話すのではなく時々質問を交えたりして、ご利用者さまとご家族にも説明に参加していただきます。
ただし、ご利用者さまによっては、自分自身のことについて調べたり勉強している方もいらっしゃいます。そのため、問題の把握の前にはご利用者さまの知識レベルの確認は必ず行います。
②話を聴くスキル
話しを聴くスキル、と言えば簡単に聞こえますが、訪問看護では「傾聴」するスキルと言い換えられます。この「傾聴」には3つのスキルが必要です。
【共感的理解】
相手の話を相手の立場に立って、共感しながら聴くことです。
【無条件の肯定的関心】
ご利用者さまのお話を否定せず、なぜそのように考えるようになったのか、その背景に肯定的な関心を持って聴き取ります。そうすることで安心してお話をしていただけます。
【自己一致】
訪問看護師がご利用者さまに対して、話が分かりにくい時は分かりにくいことを伝え、「こういう意味ですか?」と確認しながらお話を聴き取ります。そうすることで、ご利用者さまと訪問看護師の認識のずれを最小限に留めることができます。
以上が「傾聴」のスキルです。この点が上手く行けば、ご利用者さまは「自分は支えられている」と感じることができ、今後のケアをスムーズにご導入いただける関係性を作る第一歩となります。お話を聴いている最中、訪問看護師はご利用者さまをしっかりと観察する必要がありますので、集中して取り組みましょう。
③応えるスキル
「応える」とは、ただ返事をするだけではありません。会話において、ご利用者さまは訪問看護師のことをよく見ています。そのことを忘れないようにしょう。
傾聴の最中も相槌ははっきりと、身振り手振りを加えるのも効果的です。特にご利用者さまがご高齢の場合は、少し大げさなくらいが丁度良いと言われています。
「ええっ!?」「なるほど~」「へ~!そうなのですか!」「初めて聞きました!勉強になります!」など、バリエーションがあるとなお良いです。
ここで大切なのは、訪問看護師側から、私はあなたに興味がありますと、態度で伝えることです。
④共感するスキル
「共感」とは、信頼関係の礎となるスキルです。プロとして信頼してい頂くためにも、この点は重要です。ここで言う「共感」とは「共に感じる」ことです。これは言い換えると、「ご利用者さまの感情を理解し、それを伝えること」です。
これを行うことで、ご利用者さまのストレスや精神的な負担を軽減することができます。この時、効果的な方法としては【リフレイン】と言う手段があります。これは一般にオウム返しとも呼ばれる方法で、具体例は次のようなイメージです。
★ご利用者さま
「手術は終わってほっとしたけど、ずっと痛みが続いています」
◇訪問看護師
「手術は終わってほっとしたけど、痛みが続いているのですね」
★ご利用者さま
「夜も痛くて、気になって眠れません」
◇訪問看護師
「夜も痛みが続いて、気になって眠れないのですね」
★ご利用者さま
「はい。だから夜に眠れる薬か痛み止めを処方してほしいです」
◇訪問看護師
「わかりました、先生に相談してみますね」
上記のように、繰り返して相手の言葉を投げかけることで、ご利用者さまは訴えが十分にでき、最後には希望を聞いてもらえた!分かってもらえた!と感じることができます。
以上、4つのスキルをご紹介いたしました。今からでも始められそうなものがあれば、是非実践してみてください。スキルは使えば使うほど磨かれます。そして、使いなれたスキルは向上させることもできるので、どんどん磨いて行きましょう!
まとめ
コミュニケーションでは心も大切ですが、スキルも必要不可欠です。スキルを磨くにはロールプレイングや、ベテランの仲間にレクチャーしてもらったり、フィードバックしてもらうことが成長の近道です。磨いてゆくうちに、自分の得意なこと不得意なことが分かり、また一歩新しい気付きが生まれます。成長を続けて行きたい方、私たちと一緒に輝いてみませんか?
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さいごに
現在弊社では仲間を募集しています!
私たちのステーションは、クリニックと連携しているのでそこも魅力の一つになります。
グループ内での連携が整っているので、お互いの仕事を尊重し合い、働きやすい環境になっています。
情報交換もしていくので、看護師さんのスキルアップにも繋がります。
訪問看護師として、また、この福利厚生をふんだんに利用して、充実した時間を一緒に過ごしませんか?
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