訪問看護師が担う重要な役割~生活習慣病予防の指導~
2024/09/27
こんにちは!ライフ訪問看護ステーション事務長の小高です。
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訪問看護において、日々の生活習慣に関する指導は極めて重要です。健康は一朝一夕に得られるものではなく、日々の積み重ねがその基盤を築きます。しかし、ちょっとした油断や「今日はいいかな」という気持ちが、やがて大きな病気を引き起こすこともあります。今回は、訪問看護の現場で生活習慣病予防にどのように取り組むかを考察します。
生活習慣病とは?
生活習慣病とは、食事、運動、休養、喫煙、飲酒といった生活習慣が深く関与し、発症の要因となる疾患の総称です。この用語は1996年頃から使用され始め、それ以前は成人病と呼ばれていましたが、習慣は幼少期から形成されるため、名称が改められました。生活習慣病という名称は疾患の名称ではなく、がん、脳血管疾患、心疾患、動脈硬化症、糖尿病、高血圧症、脂質異常症などが含まれます。
生活習慣病の原因は主に「遺伝的要因」と「外部的要因」に分けられます。遺伝的要因とは、生活習慣病が発症しやすい遺伝子の存在であり、外部的要因とは、ストレスや運動不足といった習慣的要素です。
生活習慣病の主な疾患
生活習慣病に分類される疾患は、「五大生活習慣病」(がん、糖尿病、心疾患、高血圧性疾患、脳血管疾患)や、「八大生活習慣病」(五大生活習慣病に加え、腎疾患、肝疾患、膵疾患)があります。以下に、代表的な疾患を紹介します。
1.がん(悪性新生物)
肺がんは喫煙との関連が強く、その他のがんも食習慣や運動不足、飲酒といった生活習慣と深く関わっています。
2.脳血管疾患
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血が含まれ、高血圧が最大の原因です。動脈硬化が進行し、脳の血管が詰まるか破れることで発症します。
3.心疾患
日本人の死因第2位を占める心疾患は、特に心筋梗塞が代表的です。血管が詰まり、心筋が壊死することで生じ、喫煙や運動不足がリスクを高めます。
4.糖尿病
血糖値が高くなる病気で、特に2型糖尿病は運動不足やストレス、食習慣が主な要因です。
5.動脈硬化症
血管が狭くなったり硬くなる病気で、動脈硬化が進行すると、脳血管疾患や心疾患のリスクが高まります。
生活習慣病予防のための指導ポイント
訪問看護では、以下のような生活習慣病予防に関する指導が重要です。
1.運動習慣
適度な運動は、糖尿病や心疾患、脳血管疾患のリスクを抑える効果があります。無理のない範囲で、週2回、1回30分程度の運動を推奨し、日常生活にも運動を取り入れることが大切です。
2.食生活
個食化や塩分過多、野菜不足が課題となっています。食生活の見直しには、塩分の摂取を減らし、野菜を積極的に摂ることが推奨されます。
3.禁煙
喫煙はがんや心疾患、脳卒中のリスクを高めます。禁煙外来の利用などを勧め、禁煙をサポートします。
4.飲酒
適度な飲酒は健康に良い影響を与えますが、過剰摂取はリスクを高めます。1日のアルコール摂取量を20g程度に抑えるよう指導します。
5.睡眠
睡眠不足は生活習慣病のリスクを高めるため、適度な睡眠時間(7時間程度)を確保することが重要です。過度な睡眠や睡眠不足に悩む場合は、専門機関の受診を検討します。
訪問看護での生活習慣病予防指導の実践
訪問看護では、生活習慣病予防の指導を行う際に、国が作成したガイドラインや資料を活用することが効果的です。こうした媒体を用いることで、ご利用者さまにわかりやすい指導が可能になります。
まとめ
生活習慣病予防の指導は、ご利用者さまの人生に大きな影響を与えます。しかし、初期症状は痛みがなく、自覚しづらいため、真剣に取り組んでいただくことが難しい場合があります。訪問看護師としては、危機を分かりやすく伝え、段階的に指導を進めることが求められます。教育や指導に興味がある方は、訪問看護の現場で生活習慣病予防の指導に挑戦してみませんか?
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